
7月は4週間有休をとって日本で遊んできました。日本では何を食べてもおいしくて、久しぶりに会う友達や親戚と幸せな時間を過ごしてきました。
日本で外食すると値段はピンキリですが、安くてもそれなりにおいしいので(丸亀製麺とかはなまるうどんとか、吉牛とか)、頻繁に行かれるところが私は好きです。
フランスでは普通のレストランで、ワイン一杯と夕食をいただくとどうしても40-50ユーロ(7000-9000円くらい)してしまいます。今、円安で円に換算すると特に高く感じますが、これはフランスで働いている普通の人にとっても結構な金額です。フランスで働いた場合、手取りの給料の中央値が2183ユーロ(40万円くらい、 https://staffmatch.com/blog/en/salaire-moyen-france/)だそうで(50%の人はこの給料より低い額を受け取っている)、多くの人にとって一人50ユーロの外食は頻繁にできるものではありません。家族の分も払うとなったらなおさらです。
一人10ユーロ(1800円)くらいで外食しようとしたら、ケバブが食べられるかどうか、という感じです。ブラッセリーなどでハンバーガーを頼んでも15ユーロはする昨今です。
そうなると、気軽に外食できないので、外食する意味とか、考えてしまうんです。まあ、たまに会うお友達とランチを食べに行くって言うのはいいのですが、うちの相方と二人で行く場合が俎上に乗せられました。
1.もちろん、料理しなくていい、後片付けをしなくていい、というのは明らかです。
それから、考えられたのは、
2.うちで食べられないものが食べられる(そういうお店を選ばないと…カニをホジホジしなくてカニを楽しめる一品は大好きです)
3.雰囲気を変えられる (家にはない解放感とか、周りの人を観察する楽しさがある)
それ以外思いつかなくて、でも「フランスに住んでいて良かった」って気分になりたくて、金曜の夜、仕事の後に二人でぶらっとレンヌの町に行ってみました。
レンヌは観光都市ではないので、夏は静かで、レストランの予約もせずに行ってみましたが、結構どこも簡単に入れそうでした。私たちは Rue Saint Maloという通りにあるレストラン群が結構好きなので、その通りでメニューを見て、決めることにしました。この通りはエスニックなお店が結構あって、平均価格もRue Nantaiseのレストラン群よりちょっと低めです。
で、今回ふらっと入って見たのは、最近できたらしいMéréo(https://mereo-restaurant.fr/)というレストラン。全然気が付かなかったのですが、今サイトを見たら、日本料理と地中海料理のフュージョンとのことです。

ウェイトレスのお姉さんがなかなかいい感じの人でした。お店のコンセプトは「テーブルを囲む人で、食べ物をシェアして楽しむ」ということでした(あ、居酒屋みたいな感じね)。
で、「デザート以外を4皿くらい頼むと丁度いいですよ」と言われて、前菜の値段のものを二皿、メインディッシュの値段のものを二皿注文したので、結構普通にコース料理を頼んだ感じになりました。
ワインも一人一杯頼みました。頼んだものを少し味見させてくれて、それでいいかどうか聞いてくれたので良かったです。相方はCheninの白を頼んだのですが、それが結構酸っぱく感じて、私頼んだBourdeauxのSauvignonに変更してもらいました。大抵のレストランでは、頼んだワインが出されて、嫌いでもそれを飲まないといけないので、こういう風に聞いてくれるお店はありがたいです。
さて、注文したのは
Chips de tapioca soufflé, chair de crabe, condiment chou rouge, gel ponzu et œufs de truite…タピオカチップ、カニ、赤キャベツ、ポン酢ジェル、マスの子

カリカリのタピオカチップに、カニ肉とマスの子が乗っていて見た目華やか。カニをほじほじしなくて済むのがうれしいけれど…二人以上ではシェアなんてできない一品。さっぱりしておいしかったです。
もう一品は
Revisite des “Patatas Bravas”, pommes darphin croustillantes, sauce aïoli et ketchup maison
パタタスブラバス(スペインのフライドポテト)を新しい解釈で、アリオリソースと手作りケチャップ付き。
相方が、「ケチャップは嫌いだ」っていうのを、揚げ物好きの私が「ケチャップつけなければいいじゃん」って言って注文しました。ケチャップつけないというオプションはなかったけど、甘すぎないケチャップでトマトソースと言った感じでした。見た目かわいくて、2,3,6人でシェアできるって言う点もよかったです。

ポテトを薄く切って、再形成して揚げてあって、私にはちょっと油がきつかったです。普通のPatatas Bravasの方が好きかも。そこまで手をかけなくても、いいかもねって感じ。
続きましては
Poulpe snacké au barbecue japonais, feuille de shiso farcie aux légumes croquants et cacahuète, sauce mandarine
日本のBBQで火を入れたタコ、カリッとした野菜を詰めたシソ、ピーナッツ、マンダリンソース

最近は、どこのレストランに行ってもタコがあります。ブルターニュでいっぱい取れるようで、お魚屋さんだとキロ15ユーロくらいとお安いです。このタコはちょっと固めでした。口に入れるとしばらく話せない感じ。タコは分けて食べられるけど、シソの方は半分に切ったらぐちゃぐちゃになりました。
日本のBBQって何?って聞いたら、「炭が…確か…杉だった」とのことでした。
シェアして食べるコンセプトは、ここでは忘れられてしまった感じ。
フランスでは貴重なシソの葉に包まれたものは、ごぼうのような根菜などが入っていたように思いました。「へー」とか「はー」とか言いながら食べるけれど、うまい!って感じではなかったです。
シソの葉はなかなか手に入らないので、どこで買ったのって聞いたら、どこか聞いたことのない地名のところにある農場とのことでした。今年、我が家では何度もシソ栽培にチャレンジしているのですが、発芽してもなかなか大きくならないので、うらやましいところです。
続いてのメイン2は
Magret de canard et son jus, fleur de courgette farcie et sa crème mentholée
鴨の胸肉とそのジュース、コージェットの花の詰め物とミントクリーム

私にとっては鴨に火が通りすぎでした。ミントソースが爽やかで、また他でなかなか見ないアイデアでよかったです。
ミニコージェットの花の中に詰められていたのは…コージェットを小さく切ったもので、ちょっとがっかり。よくあるリコッタチーズとか、クリーミーなものを期待していました。一緒に来た小さいお皿にもミントソースとコージェットがあったのですが、こちらは冷たかったです。冷たいと、鴨に付随していた暖かいミントソースに比べて、ミントの清涼感をあまり感じないので、そこがちょっと面白かったです。
最後に、デザートを一皿頼んで、半分こしました。
Abricot:Tatin d’abricot, arlette caramélisée, sorbet abricot et sarriette, gel kalamansi
あんずの上下逆転タルト(タルトタタン風), キャラメル化したパイ、あんずソルベ、サリエット(英語でセイボリーというハーブ)、カラマンシという柑橘類のジェル

この小さい構造の中にいろいろ入っていて、冷たかったり、すっぱかったり、カリッとしたり、色々な食感や味を楽しめました。これはおいしかったです。でもシェアしたらぐちゃぐちゃになりました。シェアするって言うコンセプトは、遥か彼方へって感じです。
これで、一人40ユーロちょいでした。手の込んだお料理であること、手に入りにくい食材を使っていることを考えると、かなり安い方だと思います。
「これは何だ?」とか「なんでこういう組み合わせになったんだろう」とか「私ならこうする」とか話が弾むので、それもまたこんなお店での外食の楽しみかな、なんて思いました。特に、「コンセプト」があったり、意識が高そうなお店だといろいろ突っ込みたくなることが出てくるものなので、それもそれで面白いかなって思った一夜でした。
ちょっと新しいフランス料理を食べてみたい方にお勧めのレストランです。

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