
日本を離れてもう20年以上経ち、日本に住んだ年数と、外国に住んだ年数がほとんど同じくらいになりました。
が、生まれ育った環境はしっかりと胃袋に刻み込まれているようで、日々の食事は日本食が中心です。少なくとも一日一回はお米とか、お醤油味(おそばとかうどんとか)がないと落ち着きません。出張等で(休暇中の旅行でも)何日かすると、家に帰って、お茶漬けとかおにぎりとかが食べたくなります。
以前に比べて、レンヌでも日本食は格段と買いやすくなりました。レンヌの中心部からちょっと外れたところには、アジア食材店が何件かあって、冷凍の納豆、油揚げ、うどん、味の素の餃子になるとまで(マンガの影響?)買えるのです。もちろん、しょうゆやお味噌も問題なく(最近では普通のスーパーでも売っています)買えます。
それでも、買えないものはいろいろあって、どうしても食べたくなって作ることがあります。自分が食べたくて仕方がないこともあるし、娘がこのおいしさを知らないでいるのがかわいそう、などと勝手に思って作ったこともあります。
そんな、望郷の心と胃袋を慰めるために作ったものはいろいろあります。最近はインターネットでいくらでもレシピが見つかるので、本当に便利です。近年チャレンジしたなかで、ちょっと自慢したくなるほどおいしかったのは、大福、あんぱん、手打ちラーメン(スープ+麺)、うどん、そばなど。
娘もあんこが好きなので、あんこは2-3週間に一回は作ります。
最初のうちはインターネットを見て、まじめな粒あんの作り方(それでも簡略化されているらしいですが)でやっていました。でも、あずきを茹でたお湯を切るのが面倒なのと、無駄になってしまう部分が多いような気がして、さらに作り方を簡略化しました。
最近の手抜きあんこ作りはこんな感じ。
1.まず30分くらい小豆を強火で煮て、お湯を取り替え、お鍋を洗います(渋切りと言うらしい)。
2.次に小豆が柔らかくなるまでふつふつと煮て(2時間くらい)、さらに水気がほとんどなくなるまで煮ます。
3.最後に煮る前の小豆と同じくらいの重さの砂糖を入れて、ちょっと水が出てくるので、火にかけながら練って練って、終わりです。
最後、熱いあんこがビシバシ飛んでくるので、ご注意を。
お味噌とお餅は年に一回くらい、納豆とあんことキムチは二週に一回くらい作っています。
お店で買えるものをわざわざ作るのは、単純にお金の節約のためです。原材料(小豆とか、大豆とか、もち米とか)は安く中華食材コーナーで買って、家で製品にすれば、少しの材料費で、買うよりもずっとたくさんのものができます。
納豆なんて、こちらでは3パックで4ユーロ(700円)くらいなので、昔は大事に、特別な日に食べていたのですが、家で増幅するようになってからは、毎日もりもり食べられるようになりました。
こちらでは、日曜日はお店がほとんど閉まっていて、あまり出かけることはないので、だいたい何かを作るのは日曜日になります。さて、先日、日曜日にあんこと納豆とキムチを作って、さすがにちょっと疲れてだらっとしていたら、娘がどら焼きを作ってくれました。
その香りのいいこと! 家じゅうが、幸せな甘い香りに包まれました。
しかも、どら焼きの色合いがとってもきれいで、しっとりしていて、もう感動してかぶりつきました。
娘情報では、レンヌの日本風カフェではどら焼きが4ユーロで、しかもあんこがあまり入っていないそう。手間はちょっとかかりますが、やっぱり作った方が、絶対的にお得。しかも焼き立ては、ほんとにおいしかった!
前述の手抜きあんこを凍らせておけば、いつでも日本の甘いものを短時間で準備できるので、超おすすめです。面倒な時は、アイスやヨーグルトに混ぜるだけでも、または、バゲットに塩バターと一緒にはさむだけでも、幸せが広がります。

コメント